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P241。「美容師」 130.2×96.5cm F60号 キャンバスに油彩 1955
これも身支度をする娘の連作の一つで 湯上がりの後か 髪を整えてもらっている娘とやや年輩の女性が描かれている。二人の表情には笑みが浮んでいて仲睦まじい親子のようだ。若い娘は両腕で衣を持ちうなじと背を見せながら首を少し捻って髪を整えやすくしている。このうなじと背を見せる姿勢は女性の後ろ姿を魅力的に見せる代表的な姿勢である。年輩の女性は若い人を愛おしそうに微笑みながら両手で髪を整えている。この絵は若い娘のうなじも魅力的だが 二人の仲睦まじさから感じられる思いやりや愛情が主題だろう。先の「夢 1」と同じく心地よい暖かみを感じさせ このような画題を描くバルテュスの素直さや優しさも微笑ましい。この絵の印象的な点は 二人の浴衣がそれぞれに1色で描かれている事である。椅子の画面への入れ方と背もたれが二人の間に立っている。椅子に乗せた年輩の女性の片足の入れ方。これらは二人の浴衣の作るしわを構成的に見せながら しわに対比するもの また変化をつけるものとして配置されたのだろう。