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P238。「眠っている人」 46×55cm F10号程度 キャンバスに油彩 1954
バルテュスは目をつむり脱力している姿を以前から描いているが はっきりと眠っていると言える姿はこの作品からだ。この「眠っている人」は「夢」の連作へと発展する最初の部分である。若い娘の眠った顔は丸顔で額が狭く鼻や口は小さい。眉や口元のどこにも力は入っていず あどけなく穏やかであり 眼が線になっている所が愛くるしい。

P239。「夢 1」の習作。 45.5×56cm F10号程度 キャンバスに油彩 1954
「夢 1」の構想を示す習作である。長椅子によりかかって眠る人のもとへ何者かが訪れている。何者とは夢を司る女神 または擬人化された夢自体だろう。この段階ではモデルを使ったりせずに想像で描いている。

P240。「夢 1」の習作。 80×92cm S30号程度 キャンバスに油彩 1954
これも「夢 1」の習作で 実際にモデルに姿勢を取らせて描いている。真正面から捉えた長椅子に横たわる娘は胸をはだけ 両足は長椅子に乗っていない。その姿態は長椅子の左右対称な曲線よりも変化に富んだ曲線で出来ている。その曲線に対抗するように長椅子の幅のある縞模様が描かれている。

P244。「夢 1」の習作。 46×55cm F10号程度 キャンバスに油彩 1955
「夢 1」の3枚目の習作だが モデルの上半身だけを描いている。顔は影の中にあり 髪は寝乱れている。首から胸 お腹まで露で 緑色がかった衣服の曲線がそれを区切って肌色の形を浮き上がらせている。