237
P237。「冬景色」 59×92cm M30号程度 厚紙に油彩 1954
この作品も構成の絵だが 丸い縁取りがされている。 P230の「朝の身支度」は覗き穴のようだったが ここでは望遠鏡を覗いたように見える。この視界の限定は 絵画は主に四角形の画面に描かれるが その画面の中に限定されている訳ではない。その絵の周辺にまで絵の世界は広がっているから その見えない広がりを故意に限定しようとする試みかもしれない。または構成上の工夫だろうか。水平線と中央のやや上を起点にして半円の丸みから左右に水平線が伸び その中に建物の三角形や台形が配置されているが 楕円の縁取りをなくすと水平線が左右に長くなり過ぎる。この水平線の長さを調整するための縁取りかもしれない。丸みと直線の丘陵は重なりあい 所々に配置された斜線と建物の三角や台形の組み合わせは要所を引き締めながら変化を与えている。この構成感覚も独自で現実を創造上の構成に転化している。