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P141。「眠り込んだ若い女」 82×100㎝ F40号 木版に油彩 1943
寝台の上で枕を上半身に敷いて眠り込んだ女性は やや胸元が開いているが腰には毛布をかけている。「客間」にも描かれた眠る人をここでは単一で描いている。そのしどけない寝姿は無防備だ。光は胸元を照らし 顔には影を作っている。くすんだ朱色の上着の衿が少しめくれていて その下の白い肌着はゆるい。この顔よりも開けられた胸元を明るく照らす光とゆるい肌着は官能的だ。しかし影になった顔はやや寝苦しそうである。寝乱れてはだけた胸元は官能的だが 本人は夢の中で嘖まれているのかも知れない。外見の官能性と眠りの中の夢は別で ここにはそれらが共存している。