125
P125。「食いしん坊な子供」 92×73㎝ F30号 キャンバスに油彩 1940
この作品と次のP126の「おやつ」はB氏の作品の中でも少し傾向の違う作品である。それは静物画でありながら室内画で人物が登場している。この「食いしん坊の子供」には 銀の器に盛られた果実 ワインの入ったグラスとガラス瓶 これらは背後の装飾された額または胴縁 そして暖炉とその装飾 そして暖炉の上の果物に手を伸ばした幼子が描かれている。これらの物達は静物画とするなら構成が曖昧に見えるが あくまでも果物に手を伸ばす幼子が主であるなら それ以外の物は人の集まりの後にごく自然にそこに置かれたように見える。幼子の行いはいたずらにもならない無邪気な行いで微笑ましい。こういった無邪気な行いを描くB氏の視点が面白い。
色彩も白と暖色を使っているので明るく 黒っぽい焦茶が画面を引き締め 乾筆(ドライブラシ)の重ね塗りが重厚さを与えている。無邪気な行いを描いた割に重厚な画面作りになっているが 物の構成が厳密でないから堅苦しくない。この作品の構成の曖昧さは少し気になるが それは今後このような自然とも不自然とも言えるような構成の均衡が目立ってくるからである。