76-77
P76。「舞台美術のための構想画 」 46×56 F10号程度 木版に油彩 1934?
1934年にシャンゼリゼ劇場でシェイクスピア原作「お気に召すまま」を翻案ジュール・シュペルヴィエル演出ヴィクト−ル・バルノフスキー 舞台美術と衣装デザインはバルテュスが担当。この構想画の緞帳をロープで止めた案はP103の「白いスカート」にも見られる。

P77。「ピエール・レーブ夫人の肖像」 72×53㎝ P20号 キャンバスに油彩 1934
この衿の立った不思議なブラウスを着た夫人が描かれている。手足が細く小さいがP67の「剣玉をするベティ夫人」と形のまとめ方が同じである。人形のような体形はこの頃の人物画に見られる傾向だが 顔に関してはやはりその人の内面を含んだ表情に仕上げられている。ブラウスの柄と色のせいか愛らしさが感じられるが 繊細な神経を持った女性のようにも見える。
初個展の後に画廊主のピエール・ロエブを通して このような肖像画の依頼があったのだが1932年の「乗馬服を着た若い娘」P62と比べると2年しか経っていないのに描画力は格段に進歩している。自分やり方を心得たようだ。この速度。この頃の特徴はここに見られるような形のまとめ方と もう一つ簡素な室内と家具を描く事が上げられる。この絵にもありふれた椅子と無装飾の机が描かれている。これを「貧しき絵画」と非難する者もいた。しかしやはり画面構成上の必要最低限で描こうとする考えがあっての事だろう。P78。「若い娘」 1934 資料写真無し 現存不明。